三重で洋菓子、チョコレートの販売を行う T2菓子工房 の日記
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チョコレートの世界史
2011.02.09
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社会史の研究者による第一級の新書である。原料はカカオの実の、学名は神の食べ物の意であるという。原産地中南米から、スペインを通ってヨーロッパにもたらされた。はじめは薬として。そのころ、これをめぐる医学論争、神学論争の紹介には脱帽。フランスにも、イギリスにもスペイン、ポルトガルから来た王妃を通じて入っている。ミルクと砂糖が加えられ、薬からココア、チョコレートへ。今もあるオランダのココアの老舗、イギリスのチョコレートメーカーの誕生も出てくる。それは宮廷から庶民のものへでもあった。カカオ豆の三つの種類から、チョコレートの成分、製法の改良、はてはスコットが南極へ持っていったというエピソードなど、チョコレートの知的通になれる一冊 毎日新聞 2011年2月6日 東京朝刊
